渡辺ヤスヒロ
2007年12月に経済協力開発機構(OECD)から発表された国際学力調査によると57の国と地域中、日本の学力はその順位を下げた。まさにゆとり教育の成果が発現したわけであるが、その時に行われたアンケートで理科学習に対する関心・意欲を示す指標が驚く無かれ最下位となった。あの国、その国、どの国よりも理科が嫌い。技術立国日本として恥ずかしいどころか将来が危ぶまれること間違いなしであり、早急に対策を立てる必要があるだろう。
とは言え理科離れ問題は別に今になって始まった問題ではない。理科離れと言うかSF離れというか。しかし良く良く見てみるとSF的要素の入ったドラマや映画は前より多くなっている気がする。つまりSFが浸透しているのだ。古き良きSFファン共が嘆いているのは世間から浮いた存在のSFが無くなって来ていることに対してであったりする。理科も実は同じ事が言えそうである。簡単な化学式(式でなくても化学変化)は誰でも常識として知っていたりするし、薬物や栄養素の知識も結構あったりする。何と何を混ぜたらどうしてダメなのかとか、病気の原因や対策、天候や天災の原因、事故の原因や対策、人の心理・・・。結構科学的に説明が出来てしまったりする人も普通にいたりする。理科も浸透し過ぎて見えなくなっているのだ。余りに身近な存在は返って見えなくなってしまう。お互いが空気の様な存在になった夫婦みたいなものなのだ。空気にも熱はあり、お風呂を沸かしたりも出来るのだ。空気とは必要不可欠なものなのだ。
さて、戻って理科離れ自体に対する方法も割りと出尽くした感があるが、考えることにしよう。
NHK朝の連ドラで科学者物をやる。そう言えば女の宇宙飛行士モノとかあったような。でも余りにも突飛なのは逆効果になりかねない。
プロジェクトXの新製品開発ネタをどんどんやる、と言うのも同じか。
理科ってのも中々難しい教科ではないかとも思う。内容が難しいという話ではなく教える方法がである。
現代科学の最先端でやれることを教えようとしてもそれは無理な話だし、従来の身近な科学と言うのも物足りない。
ぜんじろうとか頑張っている先生はいる訳だが、そんな面白おかしく教える事が出来る人ばかりでもない。
理科が好きな子供は決して少なくないと思うんだが、中学高校へ行くに従って内容が難しくなったり面白味が欠けてきたり(暗記や計算が増えたりするし)興味を失う子も多いだろう。ゆとりの影響で計算力や暗記力も落ちているらしいから尚更だ。
科学に興味を持っていても大学に入ってやっていたことは結局基礎の基礎だったりする事もあったりするとバイトやサークル活動に精を出すのも仕方ないかも知れない。とは言え最先端の科学と言うのはもうとんがり過ぎて辿り着くのに必要な知識や経験は尋常でなくなってしまっている。
どうすればいいのか。
まずは学習方法から研究していく必要があるわけだ。今の高校普通科卒業程度の学力を小学校卒業までに身に着けるためのカリキュラムを考える。無理だと笑える事だろうか。今すぐには無理としても将来にはそうではないと言えるのではないか。
良く考えて見れば昔の人より多くの事を現代人は知識として持っている。これは学習の成果である。それが必要かどうかはともかくとして教養というのは重要だ。教え方も進化している。良く考えたら相対論を二十歳そこそこの小僧に教えて理解出来ていると言うのは半世紀前には考えられない事だったのではないか。
難しい理論をやさしく教える。概念と言うものを教えるのは一見非常に難解だが、コツさえ掴めば子供でも理解出来たりするものなのだ。
理解するために必要な手順を見直して分かり難い部分を省いていけばやってやれない事ではない。
もちろん、力を付けるための反復練習の様なものが無くなる事はないが、将来は今よりずっと多くの知識と教養を持つ世代が出来ることだろう。
でも何でも出来る生意気な後輩ってのは嫌われる傾向にある。どの世代でもそうなのがちょっと問題か。まずは素直で先輩に好かれる後輩や生徒作りから始めなくてはならないな。
何か科学少女っぽいヒロインでも作ってみるか。小さい子にもアピール出来る様な。女の子向けに人形で。
白衣を着せて。偉い人になれるということで王冠とか乗せて見ると。
名前すら学科になっているそんなキャラクターは一つ。
リカに冠を正さず。
・・・・良く分からなくてすみません。
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