ケータイのデザインについて

杉山晃一(visage@e-net.or.jp)



【はじめに】
 最近の携帯電話の形は,猫も杓子もクラムシェル型(折りたたみ型)になっている.どんな業界でも同じであるが(車,食品,出版,etc...),何かがヒットすると,同業他社はこぞって,同じ傾向,同じデザインに飛びついていく.
 似たようなものを世の中に広く普及させることによって,一企業が独占的に利潤を得るといった差別的傾向は薄れていく.むしろ,同業他社間の競争化によって,コスト削減と機能強化が進み,結果的に消費者の生活水準は向上していくことになる.しかし,こういった流れは,世の中の構造が画一的になり,消費者個人の意識は,薄っぺらなだけの,価値観もへったくれもない,危険な状況へと突入していくのである.
 で結局何が言いたいかというと,人生いろいろ,男も女もいろいろなんだから,もっと独自性のある,いろんな形のケータイがあって然りと考える次第なのである.

図1最近のケータイのデザイン

図1最近のケータイのデザイン

【ケータイで嫌なこと】
まずは,ケータイについて苦手に感じることについて述べてみる.周囲の迷惑をよそに,公共の場で平気で使用する輩は論外である.
私が嫌なのは,以下に示す点である.
●気に入ったデザインが消えてしまうのは忍びない
(と言って,古い機種をいつまでも使い続けると,機能がだんだん物足りなくなってくる)
●猫も杓子も同じケータイを持っているのはつまらない
(みんなと同じでなければ...という意識が,そもそもおかしい.)
●画面やボタンに顔を押し付けるのは変だし,衛生的ではない
(そもそも,こういった矛盾を疑問視する人はいないのか?)
●機種変更が面倒くさい
(せっかく蓄積してきた,待受け画像や,着メロデータがチャラになるのは納得いかない.)
●買い換えるたびにインターフェースやキータッチが変わるのが邪魔くさい
●新規契約は安いのに,機種変更するとべらぼーな金を要求されるシステムは納得いかない
 (たかがケータイになぜ万単位の金を払わねばならんのだ.)

【私のアイデア】
 そこで,以下のように,機能性を重視した各種デザインを考案してみた.

●画面重視型
「画面が狭い」,「解像度が低い」と嘆く人向け.13インチくらいの液晶(SVGA程度)と差し替えできるようにする.勿論,これでは,持ち運びに不便なので,従来型の液晶(160x120)も使用できる.

●キーボード重視型
ケータイのボタンにどうしても慣れない,PC(CUI)世代の人向け.両手打ちできるキーボードと差し替えできるようにする.勿論,これでは,持ち運びに不便なので,従来型のダイヤルボタンも使用できる.

図2画面重視型    図3キーボード重視型
図2画面重視型              図3キーボード重視型

●両方重視すると...
これだと単なるノートPCになってしまうが,状況に応じて切り替えられるという利点があり,それはそれで良いかと考える.

図4両方重視するとPCと変わらない
図4両方重視するとPCと変わらない
●会話重視型
ケータイでメールやゲームなんてしない!!という人向け.昔ながらの受話器を持ち歩くといった感覚.

図5会話重視型    図6体力重視型
図5会話重視型               図6体力重視型
●体力重視型
上記会話重視型の受話器におもりを付けることで,ケータイダンベルに早変わり!! 持ち歩くことで,筋力増強!!ダイエットにも効果的である.

●暇つぶし重視型
ケータイを暇つぶし(ゲーム)にしか使わない人向け.ダイヤルボタン,マイク,スピーカは外側に配置し,より快適にゲームができるよう,十字ボタンと必要最低限のボタンのみとしたもの.
図7暇つぶし重視型
図7暇つぶし重視型
●着メロ重視型
そもそも,ケータイにおけるオリジナリティは,着メロに尽きる.
今後,より大容量かつ高音質の着メロに対応するため,50W+50Wアンプ,ウーファ×2,ツィータ×2の本格仕様にしてみた.着信すると,大音響で迫力のあるサウンドが鳴り響く!! もちろん,これで電話することもできる.
難点は,異様にでかくなること.下手をすると,上記ダンベル型よりも重くなるかもしれない.

図8着メロ重視型
図8着メロ重視型
●肩こり・腰痛でお悩みのあなたに
 ケータイのバイブレーション機能を,低周波として外に出力できるようにしたもの.電話がかかってくるたびに,血行が良くなり,肩や腰のこりが解消される.かかってこない時は,手動で機能させることになるが,着信しているかどうかが分からなくなるので,着メロも搭載している.


図9肩こり・腰痛でお悩みのあなたに
図9肩こり・腰痛でお悩みのあなたに

【まとめ】
 ということで,ケータイは,使い慣れた形や,より重視したい機能に応じて, 好きなデザインを選択できるようにするべきである.

これを解決するには,以下のようにすると良い.
電話,メール,着メロ等の機能を内臓した差し替え可能なユニット(例:SDカードなど)の入出力の規格を策定する.この規格を元に,ユニット自体が機能UPしていく.各種メーカ(サードパーティー含む)は,この規格に沿った様々なデザインのケータイ(ケース)を製作・販売する.消費者は,好みのデザイン,用途に合わせて,これらのケータイやユニットを購入すればよい.
図10機能UPは中身だけ
図10機能UPは中身だけ

 ということを考えたが,特にケータイの業界は,多種多様な特許,規格,仕様,思惑が激しく交錯する熾烈極まりない場所なので,そう簡単には行かないかもしれない.

 何はともあれ,少なくとも,デザインだけでも,バリエーションを出して欲しいと,切に願う今日この頃である.








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