渡辺ヤスヒロ

　世の中には様々なダイエット法があり、日々実践されている。
食事制限をすれば健康を犠牲にすることになるし、運動をしたらしたで筋肉が付いてしまったりする。毎日続ける事は投薬にしろ軽い運動にしろ面倒なものである。例え多くの金を掛けて（賭けて？）エステに通っても、声まで変わったりする人はやはり一握りであろう。これと言った決め手も未だ見つかっているとは言い難い。もし体に付いた余分な脂肪だけを上手く減らす方法があれば、それは理想の痩身法ではないだろうか？

　太っている人の多くは体に余分な脂肪が付いていて、それら体脂肪は皮膚の下にある。
消費しきれなかった余分なエネルギーが脂肪という形で体内に蓄積されている訳だ。しかし体脂肪の過剰な蓄えは、体重をいたずらに増やしたり、病気の原因ともなってしまう生きていく上で全く必要でないものである。
体脂肪の成分はまさに脂肪そのものから出来ている。

　油にアルカリを混ぜると石鹸が出来る。こうして作られた石鹸は化学薬品の混ざっていない自然石鹸なので、人体にも無害で環境も汚さない。天ぷら油の廃油利用法等でたまに作られるが、出来た石鹸は市販の石鹸と比べても決して引けを取らない程に汚れが落ちると聞いている。さらに純度の高い脂肪ではより良い石鹸を作ることが出来ると言う。

　結論として、ここに理想のダイエット法を発表出来る事となった。
カセイソーダ（水酸化ナトリウム）の風呂に入れば、脂肪が溶けて痩せられる上に石鹸も必要ないのである。
太って脂肪の多い人ほど多くの石鹸が作られ、よりきれいな体になる事ができる。痩せたくない部分には予めカセイソーダが直接付かない様な（耐アルカリの水着など）工夫をしておけば自在に痩せる事が可能だ。
　さらにこの方法には副産物がある。人体部品を素材とした物は人体への影響が非常に少なく拒否反応が起こり難い。人骨から作られたピアス等でその実績は証明されている。それが自分自身から出来た物ならばなおさらで、アレルギーの心配など全くないと言えるのである。
　確実に痩せられる、石鹸代も不要で経済的、石鹸としても優良、そのまま残り湯を川に流しても環境を汚さない…となれば一石二鳥どころか三鳥四鳥の利点を持っていると言えよう。今すぐ実践すべきなのだ。
　この夏、これであなたもどこへ出かけても自慢できるカラダになること間違いなし！

　実はこの方法は以前に行なわれていた。５０年程前のドイツのアウシュビッツである。当時のダイエットの具体的な記録ははっきりとは残っていないが、残っている写真を見たりする限りでは非常に効果があり、骨と皮程度まで痩せられるようである。

注意：本気にしないように。