公衆電源ボックス

穂滝薫理



 パソコンを持つ人が増えてきた。特にノートパソコンと呼ばれる小型のパソコンはビジネスマンの必携ツールになりつつある。
 ノートパソコンを持つことによって、どこにいても好きな時に報告書を書いたり、電子メールをチェックしたり、インターネットで情報を捜したり、相手会社の人の目の前でデモンストレーションを行なったりすることが可能となる。
 しかし、意外と指摘されないことだが、ノートパソコンの最大の弱点はバッテリー駆動時間の短さだ。5時間ももてばいい方で、フル充電でも1時間半しかもたないなんてふざけた機種も存在する。どちらにしろ、これではろくにメールも読めやしない。もちろん、部屋に置いて電源につなげば何時間でも使えるが、それでは“持ち運べる”意味がない。
 そこで、どうだろう。街中に公衆の電源ボックスを置いてみては。我々がほぼどこへ行ってもそこから電話ができるように、街に電源(コンセント)さえあればどこでもノートパソコンが、バッテリーの残りを気にすることなく使えるのである。家や会社に戻らなくてもそこでちょっと充電できるだけでも、その恩恵は計り知れないものがあるだろう。電話と一緒にあれば、そのままインターネットも可能だ。
 ノートパソコンの最大消費電力を最大30Wとして(某ノートパソコンカタログより算出)、今東京電力の電気代が、家庭用の契約でいろいろ四捨五入して1kWhにつき20円くらいだから、公衆電源ボックスも電話料金と同じくらいの料金で十分元は取れるハズだ。
 全国の電力会社およびNTTさん、どうです、ひとつ考えてみてくれませんか?



論文リストへ